実効容量とは
2025年11月13日 11:37
こんにちは。
神奈川県横浜市の太陽光発電・蓄電池設置業者、スリーボーダーです!!
いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。
近年、停電対策や電気代の削減を目的に、住宅用の太陽光発電と蓄電池を組み合わせて導入するご家庭が増えています。横浜市でも、災害時の備えとして注目度が高まっており、「もしものときに安心して暮らしたい」という声を多くいただきます。
その中で、蓄電池を検討されているお客様から特によくいただく質問が、「実効容量って何ですか?」「カタログには10kWhと書いてあるのに、全部使えるわけではないんですか?」という内容です。実はこの“実効容量”の考え方を理解していないと、購入後に「思っていたより使える時間が短い」「停電時に全然もたなかった」といったトラブルや後悔につながることがあります。
この記事では、蓄電池の「実効容量」とは何か、カタログ値との違い、実効容量が小さくなる主な理由、メーカーによる違い、そして導入時に確認しておきたい重要なポイントを、実際の事例を交えながら分かりやすく解説していきます。
横浜市や神奈川県で太陽光発電と蓄電池の導入を検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
蓄電池には「定格容量」と「実効容量」の2つの数字があります。
定格容量とは、蓄電池に理論上ためることができる最大の電力量です。メーカーのカタログに「10kWh」や「6.5kWh」といった形で記載されているのがこの定格容量です。
一方、実効容量は実際に使用できる電力量を表しています。例えば、カタログ上で10kWhと記載されている蓄電池でも、実際に家庭で使える電力量は8.5〜9kWhほどになるのが一般的です。これは、蓄電池を安全に長く使うための放電制限や、システム上の変換ロスなどが影響しているためです。
具体的な例を紹介します。
横浜市内のA様邸では、定格容量10kWhの蓄電池を設置しました。設置後に実際の使用状況を確認すると、停電時や夜間に使えた容量は約8.8kWhでした。メーカーの仕様書にも「実効容量8.8kWh」と明記されており、これはシステムロスや放電深度の制限を差し引いた値です。
また、B様邸では6.5kWhの蓄電池を導入しましたが、実際に使用できた容量は約5.6kWhでした。ご家族からは「思っていたより少ないんですね」と驚きの声が上がりましたが、これは特別なケースではなく、多くのメーカーで同様の差が生じます。
実効容量が定格容量より小さくなるのには、主に3つの理由があります。
1つ目は「放電深度(DoD)」の制限です。蓄電池は、内部の電池セルを完全にゼロになるまで使ってしまうと劣化が早まってしまいます。そのため、多くのメーカーでは10〜20%程度を残す設定になっており、これが実効容量を小さくする一因です。
2つ目は「変換ロス」です。蓄電池にためた直流電気を家庭で使うためには、交流に変換する必要があります。このとき、インバーターやパワーコンディショナーを通すことで数%の電力が失われます。例えば、変換効率が95%であれば、10kWhのうち0.5kWhはロスとなります。
3つ目は「保護領域」の確保です。蓄電池の内部には、温度管理やシステム保護のための予備領域があり、この分も実際には使用できません。特に近年のリチウムイオン蓄電池では、長寿命化のためこの領域が大きめに設定されている製品もあります。
メーカーによっても、実効容量の設定は異なります。例えば、同じ10kWhの定格容量でも、あるメーカーでは実効容量が9kWhなのに対し、別のメーカーでは8.2kWhというケースもあります。これは放電深度の設定や変換効率、システム構成によって差が出るためです。
実際、弊社が横浜市内で施工したお客様の中でも、「A社の10kWhは夜間の照明・冷蔵庫・テレビを含めて約10時間使えたが、B社は8時間程度だった」という声がありました。数字だけでなく、実際の運用を踏まえて選ぶことが大切です。
導入を検討する際には、カタログの定格容量だけを見るのではなく、実効容量の数値をしっかり確認しましょう。さらに、停電時にどの機器をどれくらい使いたいのかを具体的にイメージし、それに対して実効容量が十分かどうかをチェックすることが重要です。
特に横浜市のように停電時の備えを重視するエリアでは、単純な「kWhの大きさ」よりも、実効容量とシステム全体の効率を考慮した選び方が求められます。
まとめとして、蓄電池のカタログに記載されている定格容量と、実際に使える実効容量には差があります。この違いを理解せずに選んでしまうと、思わぬ不便さや後悔につながることがあります。
放電深度、変換ロス、保護領域といった要素を把握したうえで、実効容量を重視して製品を選ぶことが、失敗しない蓄電池選びの第一歩です。
神奈川県横浜市で太陽光発電・蓄電池の設置や導入をご検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてください!
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